長い雲をくぐり抜けて -山内直己の「衝動」-

ロサンゼルスにいます。

毎日目まぐるしく、映画のシーンのように渋滞に揉まれつつ、スタジオで夢中になりあっという間に時間が過ぎていく日々を過ごしています。

人と出会い言葉を交わし、考え、音を感じ、創造を続けています。

まずお伝えしたいことは、たくさんのご支援を頂いたクラウドファンディングへの感謝の気持ちです。皆さんのコメント、本当に励みになります。心からお礼申し上げます。

素晴らしい作品で必ずお返ししたいと思います。

計画どおりに、思った通りに物事が運んでいるわけではないのですが、ある意味それがこの冒険の醍醐味でもあり、その不確実性によって新しいものが生まれることにも期待しつつ、アメリカという国のダイナミックな物事の運びを楽しみつつの毎日です。

伝えたいことは山程あります。

第三者的にNaoのことをこのブログでは伝えてきたのですが、最近ブログの投稿数が減りました。下書きは無数にあります。

なかなか文章を完結できなかったのは、Naoと同様に自分も一人のクリエイターとしてプロジェクトに関わり、第三者となって伝えることができなくなったかもしれません。

The Truthから音楽のことにより多く関わることになりました。僕自身、アルバム作りを経て、Nao以上にそこにどっぷりと浸かり、自分と向き合い、成長しなければもう支えきれない規模に来てしまったと考えています。

オールインという言葉を使いましたが、このプロジェクトに没頭しています。

制作でできた音楽はどれも素晴らしいクオリティで進んでいます。

大学時代に完全に心打たれ、毎日愛聴していた名盤のクレジットに乗るようなアーティストや制作陣に溢れたアメリカのシーンを作ってきたレジェンドたちとの数々のコラボレーション。

インデペンデントシーンで活躍する本当にリスペクトの高いアーティストたちと真剣に音楽に向き合って音を作れています。

僕の裏テーマ、それはCity of Brotherly Love(兄弟愛の町)という異名を持つ、フィラデルフィア。

いつかフィラデルフィアで制作したいという夢を自然と叶えることに今回のプロジェクトです。

大学時代、フィリー・ソウルに完全に傾倒しました。1970年代に一世風靡したサウンド。それはオールドスクールならテディ・ペンダーグラスから、ニュースクールならミュージック・ソウルチャイルドまで。

古きは教会音楽で生まれた力強いソウルミュージックに華麗なストリングスのサウンドの融合。そして更に進化を重ね、フィラデルフィアで発祥したネオソウルと呼ばれる音楽はヒップホップやR&Bを兼ね備えたソウルミュージック。

このフィラデルフィアという街は、ソウルミュージックの歴史では絶対に欠かせない場所であり、音楽文化の融合で生まれた特殊なバイブスに僕は完全に没頭しました。

そして偶然にもNaoとのツアーで一番最初に訪れた町はPhiladelphiaでした。

ブライアン・オーウェンズと空港近くのAloftホテルで落合い


サウスストリートでフィリーチーズステーキサンドを貪り、ペンシルベニア大学近くにある、ワールドカフェライブでのライブ。

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Now we are heading to the show!! #sweetsoul @ssr_info

Naokiさん(@neo816)がシェアした投稿 –

世界一のミュージシャンたちが集まると言われるこの街は、連日連夜、町の何処かでライブミュージックが奏でられます。日々音楽を奏でて磨かれた、世界最高クラスのミュージシャンたちとスタジオワークが実現しました。

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

1st rehearsal⁣ ⁣⁣@nao_yoshioka #4th #Album #Phillysession⁣⁣ ⁣⁣#philadelphia #naoyoshioka #soulmusic #realmusic #rnb #brotherlylove #music #sweetsoulrecords⁣ ⁣#naoyoshiokaphillysessions

Naokiさん(@neo816)がシェアした投稿 –

2010年代後半はエレクトリカルで、どこか現実をしっかりと見ないようなサウンドが僕らの志す音楽ではトレンドなような気がしています。

音楽はよりデジタルにシフトし、デスクトップでどんどんと生まれていっています。それが決して悪いことだとは思わないし、個人的に好きなものもたくさんあります。

ここ数年はそんなものばかりを掘り続けてた印象があります。でも聞けど聞けど、なんだか現実逃避はできるのだけど、心に残る何かが足りない。何度もリピートしたくなるようなその感覚にたどり着くことはなかったのです。

僕にとって、音楽のファーストフード化。ファーストミュージックと言えるかもしれません。

そんな中Naoの作った、否定できない心で感じる感覚”Undeniable feeling”。それによって生まれる「衝動」的な行動や感情。そういった感情を表現できるような、Aunthenticity(実直)で、リアルな感情に見合うサウンド。

それは多くの人が関わるスタジオレコーディング、様々なコラボレーションによって生まれると僕は理解しています。

Naoにいろんな音楽をここ数年送り続けてきました。まさにファーストミュージックのまとめを作り送っていたともいえるのですが、結局下北沢のリトルソウルカフェでアニタベーカーを聞いた時のその滲み具合とのギャップは埋められないのだと共感したと思うのです。

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

Anita saved us… True respect for Beverly Glen Music..

Naokiさん(@neo816)がシェアした投稿 –

この衝動というコンセプトを聞いた時、自分は正直ピンときませんでした。

「心の本音?そんなの誰にでもあるけど、なかなかできるもんではない。」

こんな風に最初は思ったのかもしれません。

自分はやりたいことはやるタイプではあるのですが、本当にやりたいことよりも、やらなければいけないことに囚われる傾向は誰にでもあると思います。

僕自身が、すでにこの心の声を覆いかぶせる癖ができていたからなのだと気づきます。そして自分の声を殺して、誰かに求めれることを頑張る。自分の尺度から人の尺度に依存をし始めていたのかもしれません。

そんなことを踏まえて、僕自身このアルバムではやりたいことを優先できるようにするための、ある意味訓練だと思っています。

だからこのプロジェクトにオールイン。

個人的に犠牲にしなければいけないもの、苦渋の決断を求められるものもあります。でもひたすら、このプロジェクトにオールイン。キラキラに見える海外制作は苦労の連続と言えるでしょう。

でもその苦労は今この音に最高の形で反映されていると信じています。

グラミーノミネートというわかりやすい目標をクラウドファンディングでは皆さんに提示しました。今僕がそれが一番の目標かといえばそうではありません。

今回作った音楽が少しでも、人々の心にNaoのメッセージが伝わることが世界にとって良いことだと感じています。

良い音楽とメッセージ、いいものを広げられる条件が整ったとき、きっとグラミーノミネートというキーワードに近づくと思っています。

皆さん一人一人のご支援が、良いメッセージで音楽を作ること、そしてそれと同じくらいの力でこのプロジェクトの輪を広げることに繋がります。

衝動という言葉に最初はピンとこなかった自分ですが、何が何でも成功させたいって無我夢中になっています。

ある意味、それが僕自身の「衝動」なのかもしれません。

何より、実直に正しく物事を突き進めることの答えを追い求めているのかもしれません。

未来はわかりません。上手くいくこともある、上手くいかないことも多い。

でもその見えない未来に向かって無我夢中でもがくことが新しい事を生み出すという事なんだと思います。

今まで積み上げてきた作品、Naoとの実績、そしてこのブログで感じていただける意気込みを踏まえて、みなさんに少しでも、僕たちの本気度が伝われば嬉しいです。

誰よりも本気でこのプロジェクトを成功に導くために今もこれからもリードしていきたいと思います。

Makuakeのクラウドファンディングプロジェクトも残り2日となりました。

ぜひ一緒に新しい作品と音楽の未来を一緒に見れたらと思います。

明日はフィラデルフィアに移動。
道無き道への探求は続きます。

それでは次回のSPREAD REAL MUSICをお楽しみに。

関連記事はこちら: