ワクワクが止まらないのはなぜか。Nao Yoshioka『self』World Tour日本公演で見えた新しい景色

Nao Yoshioka World Tour 2026、日本ツアーを無事に終えることができました。

福岡、大阪、東京、札幌。それぞれの街で会場に足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。各地で支えてくださった関係者の皆さん、スタッフ、そしてアメリカから日本まで来てくれた素晴らしいミュージシャンたちにも、心から感謝しています。

どの公演にも、その場所でしか生まれない空気と瞬間がありました。皆さんの表情や、会場から返ってきた声を思い出すと、今も胸が熱くなります。

日本ツアーを終えた今、きっと「やり切った」とか、「少し休みたい」という気持ちになるのだと思います。もちろん疲れていないわけではありません。でも、それよりもずっと大きな感情があります。

ワクワクが止まらないんです。

LIQUIDROOMで見えた景色

そのきっかけになったのが、東京・LIQUIDROOMで見た景色でした。

LIQUIDROOMは約800人規模の会場です。これまでライブを重ねてきた親密な空間とはまた違い、ステージの広さを生かした音響、照明、演出を含め、一つのショーとして音楽を届けることができました。

もちろん、会場は大きければいいというものではないんですが。小さな会場には、息づかいや表情まで伝わる近さがある。各地の公演にも、それぞれ違う素晴らしさがありました。

そのうえで、今回のLIQUIDROOMでは、僕が長い間やりたかった表現を、これまで以上に高いレベルで形にできたという感覚がありました。SWEET SOUL RECORDSはじめ、ライフサウンドの全員で当日は取り組みました。

アメリカから迎えたミュージシャンたち。Naoの歌を、その場で最もいい音として届けようとしてくれた音響チーム。曲の感情や展開を光に変えてくれた照明。ステージ全体を支えてくれたスタッフ。自分が思い描いていた条件が揃い、音楽とプロダクションが一つになっていくのを感じました。

今までにないほどの達成感を感じることができました。

初めて見る人にも、きっと届く

僕には、Naoと一緒に歩いてきた時間があり、これまで積み重ねてきたものがあります。だからこそ、あの夜のステージを特別に感じた部分も、もちろんあると思います。

でも、ライブを見ながら、もう一つ強く感じたことがありました。

このステージは、Naoのことをずっと応援してきた人だけでなく、初めて見る人の心にも、きっと何かを残せるのではないか。

Naoのこれまでの歩みや、一曲一曲の背景を知らなくても、歌、演奏、音響、照明、そのすべてが合わさったプロダクションを目の前にしたとき、心が動く瞬間がきっとある。誰が見ても、僕らがつくっているライブそのものに何かを感じてもらえる。そんな確信に近い感覚がありました。

Naoがステージから伝えているものは、単に英語でSoul Musicを歌っているという説明だけでは、到底収まりません。歌詞の意味をすべて理解していなくても、あのステージを見ることで伝わるものが確かにある。

だからこそ、このライブをもっと多くの人に見てもらいたいと思いました。

そして、ステージに立つNaoと、それを受け取ってくださる皆さんを見ながら、はっきりと思いました。

もっと大きな場所で、この音楽を鳴らしてみたい。

1,000人、1,500人、そしていつかはZeppクラスのステージへ。もっと多くの人に届けたいという気持ちはもちろんあります。でも、これは単に動員を増やしたい、会場の規模を大きくしたいという話ではなく、僕らが14年間追求してきた音楽とライブには、まだ先があるということだと思っています。ステージが大きくなることで、音も、光も、演奏も、Naoの歌も、さらに豊かに表現できる。その可能性を、LIQUIDROOMで実感しました。

この音楽を、Naoの歌を、もっと大きなステージで鳴らしたい。Naoをそこまで連れていきたい。そう感じました。でも、それ以上に正直なことを言えば、僕自身がその景色を見たくてしょうがなくなりました。

東京公演では自分たちがずっと思い描いてきたものが、ほんの少し先まで見えた気がしました。だから今、次にやりたいことが次々に浮かんでいます。

14年間、信じてきた音楽

Naoと一緒に音楽をつくり始めて、14年になります。

SWEET SOUL RECORDSとして、日本からSoul Musicを届けたい。Nao Yoshiokaというシンガーの声を、国や背景を越えて聴いてもらいたい。その思いで、自分たちなりの道を一歩ずつ進んできました。

コロナ前にも、僕らが目指していた場所や、実現したいと思っていたことがありました。しかしパンデミックによって、世界の音楽活動は大きく変わり、思い描いていた挑戦を続けられない時間がありました。

今回のツアーには、当時やり残したことに対して、一つのリベンジを果たせたような感覚があります。

2020年実現しなかった、ワールドツアーの日本公演。同様にフィリーバンドで各地を巡る予定でした。あれから6年。あの頃に描いていた景色にようやく近づけたからこそ、その先に、当時はまだ想像できなかった未来が見えてきました。それが何よりうれしいです。

Soul Musicの長い歴史のなかで、日本から独自のキャリアを築いていくこと、それはどう考えてもSNS初頭の世の中から始めた僕たちにとって、簡単な道ではありませんでした。それでも僕らは、自分たちが信じる音楽やスタイルを曲げずに、世界中の素晴らしいアーティストやミュージシャンと作品をつくり、ライブを重ねてきました。そして今では、さまざまな国でNaoの歌を届けられるようになりました。

もちろん、まだ理想には届いていません。音楽のクオリティも、ライブの完成度も、演出も、活動のスケールも、もっと高い場所を目指せると思っています。

誰かが歩いてきた道をそのままなぞるのではなく、自分たちがこれまでやってきたスタイルを貫きながら、日本でも海外でも、Nao Yoshiokaにしか歩めないキャリアをつくっていきたい。

そして、その姿を見せ続けることが、自分の音楽を信じて進もうとしている次の世代のアーティストにとって、「こんな道もある」と思える一つのきっかけになればうれしいです。

ワールドツアーは、まだ終わっていません。後日、またアナウンスがありますが、まだツアーは続きます。

15周年は、次のステージへの出発点

そして2027年、Naoは15周年を迎えます。

15周年を、これまでを振り返って記念するだけの一年にはしたくありません。14年間積み重ねてきたものを大切にしながら、さらに高いレベルへ進む一年にしたいと思っています。

もっと大きな舞台で、もっと素晴らしいライブをつくること。新しいコラボレーションに挑むこと。日本でも海外でも、まだ届けられていない人たちに音楽を届けること。Nao Yoshiokaのキャリアを、次の段階へ進めること。

それを、これまで応援してくださった皆さん、音楽関係者の皆さん、ミュージシャンやクリエイターの仲間たちと一緒に実現できたらと思っています。

15周年は、これまでの集大成であると同時に、次のステージへの出発点です。

日本ツアーを終えたばかりなのに、もう次のライブのことを考えています。疲れていることよりも、ワクワクが止まらない。

あの景色を見てしまったから。

ここから先に何が待っているのか。僕自身も、心から楽しみにしています。
これからも変わらず、僕たちの旅路は続きます。

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