ライフサウンド新施設”OPRCT”はなぜ創られたのか

※クリックで写真をスライドしていただけます。

ご挨拶が遅れましたが、皆様あけましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。ブログの更新大変久しぶりになってしまいました。書きたいことは山積みだったのですが、最近公開したこのプロジェクトOPRCTで全く余裕がなくこのタイミングでのご報告です。
 

www.oprct.com

 
1/18はプレス向け、1/19には皆様についにお披露目となりますのでなんとかその前までにみなさんにお伝えしたくこのブログを書いております。
 

OPRCTとはなんなのか?

OPRCTは僕らの本拠地代々木上原にできたライフサウンドが手がける新施設。
クリエイターズスタジオと称し、音楽、視覚芸術、パフォーマンスなど、クリエ イターがあらゆる創造性を発揮できるよう、撮影スタジオ、イベントスペース、ライブスペースなどを1つに完備したビルのことです。
 
事業の方向転換をしたのか?!と思われた方もいるかもしれません。
実は学生時代から温めていた、構想15年のアイデアなのであり、僕たちライフサウンド(SWEET SOUL RECORDS, TRNV, ACT LOCALLY)の知の集大成でもあります。
 
まずはACT LOCALLYチームが記事にしてくれたのでこの記事をご覧ください。
 

ちょっと恥ずかしいですが、OPRCT誕生までにストーリーをここに掲載させていただきました。

 

構想15年のアイデア、10年の準備を経て

15年の構想は学生時代の落書きから。ACT LOCALLYの記事にもありましたが、こんな施設があったらいいなとノートにその模写と計画を書いていたのです。
学生時代から温めていたアイデアです。こういった”空間”を設けるというアイデアは、やはり学生時代、世界の音楽を見ることができるブルーノート東京に何度も足を運んだことが、影響されたと言えるかもしれません。今では自社のアーティストたちが実際お世話になることもあるのですが、ロールモデルというかそういう意味でも、本当に感謝と尊敬をしているベニューです。
ライブのベニューを創る他に、アーティストが世界から来たら、その人たちがひょこっといるようなカフェとか、レコーディングスタジオとか。
そして感覚としては自分たちの基地というイメージや、新しい音楽の発信地みたいなイメージがありました。
 
そこからいきなりライブハウスの営業をという風にはなりませんでしたが、空間を使ってビジネスをするStudio TERRANOVA、SWEET SOUL RECORDSを運営して世界とつながる手法を手に入れました。そして直近ではローカルとつながるACT LOCALLYというメディアを立ち上げました。
 
これはこのOPRCTというアイデアでそれぞれの事業を融合するために、今まで10年間ライフサウンド創業時から意識をしてやってきたことです。
 
そして2015年頃にプロジェクト開始から3年間、コンセプト創り、設計・施工など様々な工程を経て今月にオープンを控えることになりました。
 

創業時から変わらない想いアーティスト・クリエイターの活躍する場づくり

僕がライフサウンドを創業時から話してきたことは、アーティスト・クリエイターの活躍の場を作ること。
 
以前このような記事を書きました。
 
アメリカ、本場ソウルミュージックシーンに根付く生態系とは
 
オランダのネオソウルシーンに築かれるDIY精神と強い絆
Nao Yoshiokaと共に世界のシーンを見ることで、アーティストたちの生態系をつくることが今後のアーティストたちが活躍する仕組みと体感をしたのです。
 
 

日本にはリアルミュージックのシーンがない

僕たちのようなレーベルの人々がよく口を合わせていうことです。
「それぞれのレーベルが切磋琢磨していて、他の国のようにUNITYにならない」
こんな現状も日本のリアルミュージックシーンの特徴かもしれません。
正確に言えば、シーンと呼べるほどマーケットがない。これが正しい言い方なのかもしれません。
 
この現状は15年前、創業を心に決めた瞬間、僕が下北沢のリンキーディンクというリハーサルスタジオでいつもSWEET SOUL RECORDSがなぜ必要かを買っていた、学生時代に感じた感情と今も変わってないのかもしれません。
 
よくテニス界に例えて表現しますが、テニスがまだまだ下火だった頃、ここ10年で一気に火がついたのはきっと錦織くんの存在だと思います。
 
僕が有明にJAPANオープンを見に行った時なんて、正直満員になることなんてほぼなかったと思います。
 
錦織くんの成功の陰にはソニーの盛田基金がある。才能がある人がいる。その人たちを世に輩出するチャンスを作る人が、ちゃんといたと僕は理解しています。
 
盛田基金は錦織くんにフロリダへ行くチャンスを与えました。
それはテニスの最強国であるアメリカに行き、最高の教育と強い選手と相交るチャンスを与えたということだと思います。
 
そのスーパースターを支えたテニス競技の協会やテニス施設の方々など一丸ととなって、きっとここまでテニスという競技を盛り上げているのだと思います。
 

それでは僕たちは音楽で何ができるのか?

それはSWEET SOUL RECORDSで創業時から言っている、日本から世界へ、世界から日本へ。
ひとつは海外にアーティストを送り込み、最高の経験をさせること。
素晴らしい日本のアーティストの卵たちに、より多くの本物を見せること。

だとおもいます。

前者はMake the Change Projectという形で、Nao Yoshiokaの登場によって実現しました。
そして今度は、OPRCTで後者を実現していきます。

 
いいものを見て、感じてそれをまたアウトプットする。自分が志すアートのお手本やインスピレーションの根源がそこにある環境。
 
アーティストに必要なインスピレーション。もちろん月額980円のストリーミングサービスもその支えには確実になっていると思うのですが、やはり”ライブ”でその場で体感する情報量が全く違うと思います。
 
日本の洋楽の現状をこのブログでも書きましたが、僕らの志す音楽は日本で枯渇していると思います。http://www.spreadrealmusic.com/column/departure3/
 
日々みなさんの気づかないところで、音楽業界は良くも悪くも進化を続けています。それはもちろん日々テクノロジーの進化によって常に変わるもの。
 
僕たちレーベルも進化を求められます。ここ数年、僕たちは様々な経験・実験を繰り返しました。いわゆる音源の販売、つまりCDやデジタルダウンロードなど。そしてアーティストの招聘など多岐に渡ります。その中で、僕たちがあえて選択したのは、場所を持ち空間で直でアーティストたちと接していくことでした。
 
何もかも簡単に得られる世の中で、”体験”が何よりも価値を見出してくる時代。ことアーティストの成長を考えると、ネットの活躍も著しいとは思うのですが、ライブでの体験がアーティストの成長を加速することはもゆうまでもありません。ネットで音楽を聞く時代、良い音楽を僕たちSWEET SOUL RECORDが責任を持ってお勧めします。
SWEET SOUL RECORDSが、ライブベニューや動画チャンネルを持ってプラットフォームとしてより強化をしいきます。音楽を僕らのお勧めで聞いていただいた後に、ライブでの体験が待っている。今までネットだけで起こっていたことを、実体験に繋げていけることが僕らの最大の武器だと思います。
 

新しいアートのエコシステムの創造

このブログのタイトルでもあるSPREAD REAL MUSIC。音楽中心に記事を書いてきました。
僕らの音楽のシーンがないという話は、大きな意味でのアートのほんの一部と考えると、音楽だけで考えるのはまだまだ氷山の一角であり、それは音楽以外の芸術でも多く起こっていることが現状ではないかと思います。

OPRCTは一部音楽に特化したスペースもありますが、僕がこのビルに設けたのは、大きな意味でのアートのエコシステムを想像しました。

OPRCTが根源にもつコンセプトはアートのエコシステム。
僕たちはスタジオを利用してくれる多くの法人のみなさま、そして音楽コンテンツを購買したり、ライブに来てくださるファン、つまり消費者のみなさま、素晴らしい音楽を僕らにライセンスをさせてくれたり、一緒に制作活動をしてくれるアーティスト達とそれぞれ事業をしてきました。

このビルでも同様に、法人の皆様が利用し、消費者の皆さんがライブやイベントに集まり、アーティストたちが素晴らしい表現をする。この3者たちが一体になり一緒に空間をプロデュースします。

このOPRCTで様々なイベントが開催されていきます。
最初はなかなかスムーズにはいかないかもしれませんが、素晴らしいアートを消費者のみなさまに届けるべく、そしてアーティストが最高に輝き、才能が一番伸びる環境を提供できるようにするためこれからの日々を過ごそうと思います。

そしてその第一歩がついに幕を開けます。一世一代の大きな挑戦がこれから新たに始まろうとしています。

1月19日はBIGYUKIさんを迎えた、オープニングイベント。

さらには音楽だけにとどまらず、視覚的なアートとして別の階でACT LOCALLY VOL.1が開催されます。

2019年1月19日(土)、代々木上原のクリエイターズスタジオ「OPRCT(オプレクト)」オープンにあわせて、
代々木上原在住のイラストレーターとフードカルチャーが大集結!スペシャルイベントを同時開催!

代々木上原のコンテンツをキュレーションしたローカルイベント『ACT LOCALLY Vol.1』
• 開催日:2019年1月19日(土)
• 場所:OPRCT (東京都渋谷区上原1丁目29-10)
• 時間:12:00~21:00
• 代々木上原を観る:代々木上原在住イラストレーター5人による展示・販売
(オートモアイ、塩川いづみ、白根ゆたんぽ、たなかみさき、長場雄)
• 代々木上原を食べる:36.5°C kitchen、PADDLERS COFFEE

▼詳しくわこちら
http://www.act-locally.com/topics/act_locally_event_1/

ぜひこぞってご参加ください!当日は僕も勿論ライブスペースとこのイベントスペースをうろうろしていると思います。お会いできることを楽しみにしております!

それではこれからのSPREAD REAL MUSIC!

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